ミリタリーミニチュアシリーズ(MM)で採用されている1/35というスケールは、もともと「パンサータンク」を開発した際、モーターライズ用の電池ボックスやギヤボックスを組み込むために偶然発生したもので、後にこれに合わせて1/35戦車シリーズが展開され、MMシリーズに引き継がれ一般化したものです。
タミヤが1/35戦車シリーズを展開し始めた当初は、このクラスの戦車模型には標準的なスケールは存在せず、日本国外のメーカーがそれぞれ1/32~1/40スケールでシリーズを展開していました。
その後、タミヤが製品群を増やし、組み立てやすさと完成後の姿の良さ、そして部品精度の良さといった理由で好評を得るに従い、このスケールが世界でも受け入れられていきました。
ジオラマとは、ミニチュアや写真を用いて背景を立体的に造形する事により、あたかも観察者がその場に居合わせたような感覚になる情景の再現や創造を行ったものです。
あくまでも人工的に情景を再現するので、用いる材料の材質感、遠近感、臨場感が得られるような工夫が必要となります。
うまく出来ると、創られた空間にの場面を垣間見た驚きを味わう事ができ色々な手法により行われています。
また、意図的に、郷愁感、リラクザーションなどの作者の意図をその情景の中に含める事が可能で、頻繁に行われています。
技術的には、ジオラマは、透視画法的に視点を一か所に限定して人工環境を再現します。
これに対し、これもよく用いられる手法として知られるパノラマでは、むしろ大変広い観測角度で観測者の視野の再現を行おうとします。
再現サイズについては、原寸のジオラマ手法では、観測者自身が普段行くことの出来ない人工環境の中にあたかもいるような錯覚をもたらす事の再現を目的とします。
実際にはあり得ないが状態を再現する事により作者のメッセージを印象づけます。
縮小ジオラマでは、自然環境や昔の位の情景などの一部をミニチュアとして再現し、自然状況の再現や懐かしさを醸し出す事がよく行われます。
また、ジオラマでの再現を通して、発見や気付きなどを促すという事も行われます。
遠近法は、ジオラマ作製には重要な手法です。透視画法に加えて用いられるジオラマに使われる手法としては、手前の物体を実際の遠近法のものより大きくする事や背景を意図的にぼかすなどのものがあります。
この様な、強制遠近法や焦点手法は、より印象的に遠近感を観測者の感覚に訴えかけるという事が知られています。。